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夏の行事といえば、夏祭り・花火・海水浴・そしてお盆を連想される方も多いのではないでしょうか。
日本の昔からの伝統的な行事一つに、お盆があります。そのお盆のこと、おぼろげに知っているようで、ちょっと知らないところもあるかもしれませんね。
例えば、お盆になったら仏壇にそなえる、お供え物ってどんなものがあるのでしょうか?
そして、それはどんな意味があるのかは、その話は昔に戻ります。
また、子供に聞かれても知ってお話しをするにも重宝するのではと思い、色々調べてみました。
今回は、お盆のお供え物やお盆について調べてみましたので、一緒に見ていきましょう。
目次
お盆にお供えの物をするのは、なぜ? また一体どんな意味があるのでしょうか。
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「お盆のお供え物」の話をする前に、お盆そのものの意味も知っておいたり、お盆の由来もみてみましょうか。
お盆は大昔、お釈迦様のお弟子さんが母親を亡くして、その母親がこともあろうに地獄に落ちてやせ細っていた母親に気づいたことからはじまります。
その母親は亡くなった後、うえに苦しむ飢餓道(きがどう)という地獄に落ちてしまいました。
母親は自分の子供には親切なものの他人には、冷たい態度で接し、わが子のみ可愛さで、他の人のことを思わないことから地獄で苦しんでいたと言われています。
お弟子さんは、飢え(うえ)に苦しむ母親をなんとか助けようとします。
ところが、その世に落ちた人間は、今のままでは人からもらったものは、燃えつきて食べることすらできません。
そのため母親は食べ物を一切口にすることができない苦しみの世界で、もがき苦しんでいたのです。
そこで、そのことに気づいたお弟子さんは母親をなんとか助けるために、お釈迦様(おしゃかさま)に助けを求めました。
お釈迦様の答えは、僧侶の修行が終わる旧暦の7月15日(新暦では8月15日)に、その母親のためだけでなく、ほかの恵まれない人や、お参りするお坊さんや、他の人のためにも、多くのお供え物をするようにと、お弟子さんに助言をしたのです。
つまり、一人の母親だけのためにお供えをするのではなく、縁もゆかりもない他人にも心づかいをして、感謝して多くのお供えもの(季節の野菜や果物なども)をすることを通して、おもいやりを伝えて、ほどこしをすることが大切なんだということになります。
そうした結果、母親はなんとか救われ、その時の行い、思いそのものがお盆というカタチで残り、現在まで受け継がれているのです。気持ちの入ったご先祖様の供養(くよう)になっているのですね。
また、仏教が日本に入ってくる前にも、このお盆の時期にはもともとご先祖様にお供え物をする行事がすでにあって、それがあわさって今にいたるともいわれています。
お盆にお供え物をするのは、ご先祖さまにどんな理由があるから?
それでは、今のお話の続きにもなりますが、次にお盆のお供え物について見てみます。感謝の意味が含まれています。
お盆は、ご先祖や父母に感謝の気持ち、そして他の人へのいたわりを供養というカタチで伝えるというとても大切な日になります。
お盆のお供え物には、『五供(ごく)』という5つのお供え物があります。
その5つとは、『香(こう)、花、灯燭(とうしょく)、浄水(じょうすい)、飲食(おんじき)』の5つの種類をご先祖様にお供え(五供(ごく)するということをあらわしています。
まず、最初に『香(こう)』とは、お線香をたくことです。
これには、身と心を清めるという意味があります。
そして、清めた後にこのお線香を消すときに、息をフッとお線香に吹きかけて消すのではなく、
ろくそくの火と同じように手の平でパッパッと動かし仰ぐなどして火を消すことが必要になります。
余談ですが、そのしぐさはお寺さんのお参りなどで見かけた方もいらっしゃるかもしれませんね。
なぜなら息は、人の口からはく清らかな風ではなく、けがれていない、清らかな風を送れる手を使って消すことが正しいとされています。(口は良いことも、悪い言葉も時として、口からはくからですね)
また『花』は、花をお供えしてご先祖様への感謝の気持ちをあらわします。
このとき、縁起が良くない散りやすい花や、トゲのある花や造花をお供え物にするのは避け、
お花は左右対称に、ご先祖様側でなく、こちら側に向くようにお供えします。
次に、『灯燭(とうしょく)』とはなんでしょうか。ロウソクに火をともすことです。
ロウソクは、ただお線香をたくためのものだけではありません。
ロウソクに火をともすことも、煩悩(ぼんのう)から解放され、ご先祖様の供養をするという意味があるのです。
そして、お参り後はその火はきちんと消しますが、先ほどと同じように息ではなく手の平をふって消していきます。
さらに4つ目の『浄水』。
心を清めるために、ご先祖様がいただくお水を取り替えることも大切で、水道水でも、毎日取り替えて清らかにささげます。
そして最後の、5つ目の『飲食』は、食べ物をお供えすることをあらわします。
朝と晩にご先祖様へ感謝の気持ちを込めて、お供え物をします。
できれば、炊きたてのご飯や好物もお供えできると感謝も伝わります。
暑さが感じられれば、果物などの生ものの傷みには気をつけたいところですね。
その、お盆の代表的なお供え物の一つに、キュウリとナスがありますが、地域によっては
キュウリやナスに4本の棒が刺さっているものを見たことがある方もいらっしゃるかもしれません。
キュウリは馬を、ナスは牛をあらわしていて、ご先祖様がお盆に人間界に戻ってくるための乗り物なのです。
『馬のように早く帰ってきて、牛のようにゆっくりとお帰りください』という意味が込めまれています。
このような理由から、ご先祖さまに感謝の意をあらわしてお供え物をしているのですね。
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お盆にお供えすることで気をつけたい3つマナーとは?
さて、上記の五供でもお話しましたが、お盆にはマナーがあります。
ここで気をつけておきたい、3つのマナーを簡単に見てみましょう。
まずは1つ目、お供え物の相場は、およそ3,000~5,000円が一つの目安になります。
家族によって違ったりしますが、多くもなく少なくもない失礼のない一つの目安でしょうか。
お盆というのは亡くなった方を供養(くよう)するという日ですので、お供え物は生前その方が好きだったものを、他の人にもおすそわけする意味で少し多めに供えるのがマナーの一つになります。
その際には、生き物に通じる、肉や魚などは避けるのが一般的です。仏様も好まれないでしょう。
2つ目は、お供え物には「掛紙(かけがみ)」をつけることも忘れないようにしましょう。「のし」はお祝いごとなどに見られますね。
3つ目にお盆中、お供え物は常に仏壇の前にありますが、その際、そのお供え物は包装されている状態ではなく、ご先祖様がいただきやすいように開封しておいてあげましょう。
果物はできたらむいてあげて、お皿に乗せたり、夏のそうめんだったら、冷えたそうめんと、だし、はしもいっしょにそえて食べられるように心づかいすることも大切ですね。
そしてお供えしたあとの食べ物は、朝お供えしたら、午前中にはお下げして、家族のみんなでそのお供え物をいただくのがマナーになります。
お供え物には、『共に供する』、それを一緒に感謝していただきますという意味合いも含まれています。
もちろんお盆中のお客様にお出していっしょにいただいてもいいですね。
まとめ
お盆は昔、お釈迦様のお弟子さんの母親思いから始まった古来から伝わる日本の行事の1つです。
お盆には、お線香・お花・ロウソクの火・お水・食べ物の『五供』をご先祖様に感謝をもってお供えします。
生き物である肉や魚であったり、トゲがあったり散りやすい花は避けておいたほうが良いですが、基本的にはご先祖様が喜ばれる物を少し多めにお供えしましょう。
なにより大事なことは、ご先祖様を大切にする気持ちと家族をはじめ他の人への感謝の気持ちも大切ですね。
お盆というのは、今この世にいる人がご先祖様たちをお迎えして感謝の意を伝える日なのです。
日本古来の伝統行事であるお盆、子供たちにもこの先ずっと代々受け継いでもらいたい、とても大切な日本の行事の1つですね。
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